■タイトル 川崎市に誕生した新駅 ■要約文 川崎市に誕生した小田栄駅は、短期間で事業費が安くできた新駅。 この駅が出来たことにより、地元住民は武蔵小杉・立川方面へのアクセスが向上。 地元住民からはおおむね歓迎されているが、一方で増便の要望や安全面の確保などが今後の課題。 ■小見出し1 「早く、安く」できた新駅・小田栄駅 ■本文1 川崎市で新駅の小田栄駅が出来たのは、南武線に接続する南武支線の、川崎新町駅と浜川崎駅の間。住宅街を通り、臨海部の工場への通勤や貨物線として利用されている路線だ。なぜこの南武支線に新駅が出来たかというと、JR東日本と川崎市の間で締結された「包括連携協定」によるものである。『戦略的新駅』という位置づけで、地元地域とともに発展していくための駅という意味合いが含まれている。将来の収入減が予測されるJR東日本と、今後も人口が増加しインフラ整備が必要な川崎市の両社で思惑が一致したため、新駅誕生に繋がったといえる。また、「早く、安く」に注力しているが、通常新駅誕生には20億円ほど必要になるところ、小田栄駅の事業費は5億5000万円ほどで、工事着工から開業までの期間が約5ヶ月という短い期間だった。 ■要点1 小田栄駅は、短期間で事業費も安く誕生した新駅だ。 ■小見出し2 武蔵小杉・立川方面へのアクセスが向上 ■本文2 新駅が出来たことで、川崎市の地元住民にとって利便性は気になるところ。この新駅が誕生したことによって、より便利になったのが武蔵小杉・立川方面へのアクセスだ。南武線本線へは起点となる尻手駅で乗り換えを行うのだが、到着した向かいのホームに武蔵小杉・立川方面へ向かう電車が到着するため、非常に乗り換えをスムーズに行うことが出来る。その反面、川崎駅へは尻手駅で乗り換えまたは八丁畷駅で私鉄に乗り換えを行う必要があり、武蔵小杉・立川方面への利便性の高さと比べると、それほど目立つものではない。川崎駅まではバスや自転車など既存の交通手段とは別に、電車の利用も出来るようになったと、交通手段を確保する狙いがあったようだ。 ■要点2 地元住民にとって、武蔵小杉・立川方面へのアクセスが向上した。 ■小見出し3 川崎市の地元住民の反応と今後の課題 ■本文3 新駅が誕生したことによって、地元川崎市に住んでいる人の反応が気になるところ。その反応はおおむね好評で、「駅ができたのはうれしい」「普段はバスを使うが、立川方面に行くときは利用するかも」と、歓迎している様子だった。その一方で、住民説明会で聞かれたのは、駅周辺の安全の確保だ。駅をおりてすぐにY字路があるほか、交通量も多いため事故が起こらないようにという話がよく出ている。また、本数が少なく、終電も22時台のため、改善できないかという。川崎市としてはバス停の場所の整備や、駐輪場の設置、朝夕の時間帯に交通整理員を配置するなど、交通事故防止に取り組んでいる。今後は南武支線の輸送力増強や踏切環境の改善など、様々なことに取り組む予定だが、この川崎市のように、鉄道会社と行政の間で行われる事業は今後も注目だ。 ■要点3 地元住民の反応はおおむね良いが、増便と安全面の問題が今後の課題だ。 ■まとめ文 川崎市に誕生した小田栄駅は、短期間で事業費が安くできた新駅だ。この駅が出来たことにより、地元住民は武蔵小杉・立川方面へのアクセスが向上し、おおむね歓迎されている。一方で増便の要望や安全面の確保などが今後の課題とされている。